ブランドストーリー
店主とヴィンテージフレームとの出会い
店主の私が20代の頃、大好きな映画俳優が掛けていたセルフレームの眼鏡に興味を持ち、映画俳優の眼鏡姿の雑誌やカタログを手がかりに、そのフレームを探しているうちに福井県鯖江市の職人手造フレームを知るきっかけになりました。
その当時の時代背景を調べるうちに、当時のファッションに興味を持ち、私自身がその雰囲気のファッションを取り入れるようになって行きました。
2000年初頭は、現在のように速度の速いインターネットが普及していない時代で、探したり調べたりが大変だった事を覚えています。
海外製品である事、現在ではそのメーカーが存在しない事が分かり、現在新しい物を手にする事が出来ないと言う事が分かりました。それでも私は、1950年代の当時の物を手にしたくなり、長い年月を掛けて、探し見つける事が出来たのです。
アメリカの西海岸にある、とあるお店を発見しました、そのお店から通信販売で購入する事が出来ました。しかもなんとフレームの状態は未使用品のデッドストック!
ずっと手にしたかった物を手にする事が出来たのです。
2000年初頭はこのヴィンデージのデッドストック商品も手に入りやすかった事を覚えていますが、現在では商品の数が減り、高額な価格で売買されています。
ヴィンテージフレーム研究と眼鏡店勤務での気づき
ヴィンデージフレームを手に入れた私は、その当時、大手眼鏡量販店に勤めていました。日中は仕事に励み、休日はこのセルフレームを隅々まで研究する日々を送りました。
このセルフレームの材質や作り込み方等を研究していく内に、未使用品のデッドストックと言えど、ヴィンデージはどうしても素材から水分が抜けてしまっていて、経年劣化が起こっている為、フィッティングをした時にセルフレームの生地に亀裂が入ったり、割れたりするリスクが発生してしまうこと等、満足出来るしっかり顔に合わせる事が出来にくい事が分かりました。
また当時のフレームカーブはフラットカーブで、現在のレンズはレンズにレンズカーブが付いている為、フレームとレンズのカーブの相性が合わない事によるフレームの反り返りが発生してしまう事、レンズをフレームから脱着する時に、ヴィンデージの経年劣化により起こるリム切のリスクがある等、ヴィンデージフレームは長く使用する事が難しい事等が分かりました。
眼鏡店に勤務しながら沢山のお客様と関わる中で、年配のお客様の声の中に、昔の物は良かった、愛着もあったし、本当に長持ちしたと言う声を良く耳にしました。
そう言うお客様の眼鏡は、大体良い商品を手にされていていました、高級ブランド品とかどうとかではなく、作り方がしっかり造り込まれている物でした、長く愛用していて、丁寧に使われていました。昔は、今のようにいわゆるファストファッションの眼鏡がなかったので、手頃な物もあったでしょうけど、眼鏡は金額的に高価な物でした。
年配のお客様の眼鏡をメンテナンスしていると当時の時代背景がよく分かります。
オリジナルフレームへの想いと開業
大手量販店の眼鏡店に勤務しながら感じた事、私自身が眼鏡に対する想いを形にしようと思いました。
いつか自分のオリジナルフレームを世に出す時は、しっかりちゃんとした物を造る、長く使える物である事、愛着が湧く物である事、壊れてもちゃんと直せれる物である事、世代を時代を超えて行く物、そのような物を作ろうと想いました。
2014年に私の地元である愛媛県松山市内に、お店をオープンしました。 2016年頃から本格的にオリジナルの作製に取り組み始めました。
ファーストモデルは、大好きな映画俳優が掛けていた眼鏡フレームを、復刻すると決めていました。
オリジナルブランド「LOID CRAFT」の誕生とこだわり
福井県鯖江市の職人さんの日本の技術で、古き良い時代のフレームと融合して、当時の物をリスペクトしながら、現代版として復刻しようと想いました。
海外製のフレームは、日本人の私たちの顔の骨格に合わせにくい為、日本人に掛けやすくなるように設計をしました、当時のデザインが崩れないように、何度も何度もメーカーのデザイナーさんとすり合わせをしながら、私の拘りを聞いていただきました。作製までにかなりの長い月日がかかりました。
フレームの特徴にもなる鋲飾り等も、鋲飾りメーカーにない物は全て、オーダーで金型から作りました、一つ一つのパーツにまでリスペクトして再現する為に、細部にまで拘りました。
フィッティングに関しては拘りがあり、経験と研究を重ねた結果(木下流フィッティング)、私たち日本人の頭の形の特徴をフレームの設計に落とし込みました。
フレームを掛けた時に、掛けやすく、ずれにくい設計にする為、丁番の取付角度にも拘りました。
長く愛用していただく為に、セル生地の拘りとして、セルロイド製の生地を採用しました。
LOID CRAFTは、福井県鯖江市の職人による手造りのセルロイド製のフレームであると言う意味で、ストレートな名前にしました。
試練の乗り越え「THE LOID CRAFT」へ
2020年頃から日本ではコロナ禍になり、2021年頃からセルロイド製の生地が国内に入りにくい状況になるなど、原材料の価格高騰や時代背景の影響に工房さんも大打撃な影響を受けてしまいました。
もちろん私のお店も影響を受け、セルロイド製のフレームで作ろうとしていた次のモデル104を、見送りせざるを得なくなりました。
そんな影響を受けながらも前に進む事を諦める事はありませんでした。
セルロイド製でのフレーム製作は断念する事になりましたが、現在のセルフレームは、ほぼ全てがアセテート製のセルフレームです、アセテート製のセル生地で作製する事にすぐに考えを切り替える事にしました。
コロナ禍の影響を受けながらも、その状況を何とか乗り越える事が出来ました。セルロイド製からアセテート製へと変化した事、そんな中での色々な想いから、LOID CRAFTからTHE LOID
CRAFTへと名前を進化させ、モデル104から想いを新たにスタートしました。
店主の想いと完成したフレーム
眼鏡が大好きで立ち上げた眼鏡店、その店主が眼鏡好きが作った眼鏡フレームを、是非味わっていただきたく思います。
きっとフレームを掛けた時、掛けやすさと、しっくりと頭を覆うような感覚を感じていただけると思います。
フィッティングに拘り、掛けやすいフレームでありながら、ヴィンデージ感も味わっていただけたらと思います。